canonicalタグとは?URL正規化の設定方法と実装後の確認手順

SEO

WordPressでcanonicalを設定する方法・注意点|タグを使うべきケース

この記事のポイント

  • canonicalタグは、内容が重複・類似する複数のページのうち、検索エンジンに評価してほしい正規URLを伝えるタグです。
  • 旧ページが不要なら301リダイレクト、旧ページを残す必要があるならcanonicalを選び、分割ページやエラーページなど内容が異なるページには設定しません。
  • HTMLのhead要素やWordPressのプラグインで設定した後は、Search ConsoleのURL検査とインデックス登録レポートで、指定した正規URLが選ばれているかを確認します。

Webサイトを運用する中で、「canonical(カノニカル)」という用語を知ったものの、必要性や使い方が分からない方も多いのではないでしょうか。canonicalはSEO対策において重要な設定の1つで、Webサイトの検索順位に影響を与えるため、正しく理解することが大切です。

当記事では、canonicalタグの概要や記述方法、使うべき場面と使うべきではないケース、HTMLやWordPressでの具体的な設定方法、正しく設定できているかの確認方法について解説します。SEOに強いWebサイトを構築したい方や、Webサイト運営を担当している方はぜひ参考にしてください。

目次

1.canonicalタグとは?

canonicalタグとは、内容が同一または類似するWebページが複数存在する場合に、検索エンジンへ正規URLを示すためのタグです。HTMLでは、link要素のrel属性に「canonical」を指定する形式で記述します。

同じ内容のページが複数のURLで公開されていると、検索エンジンがサイト運営者の意図とは異なるURLを正規URLとして選ぶ可能性があるため注意が必要です。

canonicalタグを設定することで、どのURLを優先してほしいのかを検索エンジンに伝えられます。ただし、指定したURLが必ず正規URLとして採用されるわけではありません。

1-1.URLの正規化とは?

URLの正規化とは、同一または類似するコンテンツに複数のURLでアクセスできる場合に、検索エンジンが評価するURLを1つに統一するためのSEO対策です。

Webサイトでは、サイト管理者が意図しなくても、同じコンテンツにアクセスできる複数のURLが存在することがあります。例えば、正規URLを「https://example.com/」とした場合でも、サイトの設定によっては以下のURLから同じページを表示できるケースがあります。

同じページにアクセスできるURLの例
URLの例正規URLとの違い
http://example.com/HTTPとHTTPSの違い
https://www.example.com/wwwの有無
https://example.com/index.htmlindex.htmlの有無
https://example.com/?ref=yzパラメータの有無

上記のように、サイトの設定によっては、異なるURLから同じコンテンツにアクセスできる場合があります。複数の要素が組み合わさることで、URLのパターンがさらに増えることも珍しくありません。

ユーザーにとっては、異なるURLからでも目的のページを閲覧できるため、大きな問題には感じられないでしょう。しかし、サイト運営者にとっては、複数のURLが存在する状態を把握し、適切に管理することが重要です。

URLの正規化には、canonicalタグの設定や301リダイレクトなどの方法があります。 サイトの状況に応じて使い分け、検索エンジンに優先するURLを伝えることが大切です。

1-2.canonicalの記述方法

canonicalタグは、HTMLの<head>要素内に記述し、正規URLとして認識してほしいページのURLを指定します。重複ページのHTMLに設定する場合も、正規ページのURLを指定することが基本です。

例えば、「https://www.example.com」を正規URLに指定する場合は、以下のように記述します。

<head> <link rel="canonical" href="https://www.example.com"></head>

rel=”canonical”は正規URLを指定するための属性で、hrefには正規ページのURLを入力します。URLは「https://」などのスキームから始まる絶対URLで記述することが推奨されています。

canonicalタグは必ず有効な<head>要素内に配置しましょう。<body>要素内に記述した場合は、Googleに正規URLの指定として認識されません。また、<head>内に不適切な要素があると、canonicalタグが正しく処理されない可能性があるため注意が必要です。

1-3.自己参照canonicalとは?

自己参照canonicalとは、正規ページ自身のhead要素に、自分のURLを指定したcanonicalタグを記述することです。Googleは正規化のベストプラクティスの1つに、正規ページ自体へのrel=”canonical”リンクの記述を挙げています。

SNSでの共有や外部サイトからのリンクでは、「?utm_source=」などのパラメータがURLに付く場合があります。自己参照canonicalを設定することで、パラメータ付きURLなどが存在する場合でも、検索エンジンに本来の正規URLを伝えられます。正規URLが「https://example.com/sample/」のページであれば、head要素内に次のように記述します。

<head><link rel="canonical" href="https://example.com/sample/"></head>

(出典:Google 検索セントラル「rel=”canonical” などを利用して正規 URL を指定する方法」)

2.canonicalタグを設定するSEO効果

canonicalタグを設定することで、正規URLの明確化や被リンク評価の集約、クロールの効率化といったSEO上のメリットが期待できます。

ここでは、それぞれの効果について具体的に解説します。

(出典:Google 検索セントラル「正規化とは」)

(出典:Google 検索セントラル「rel=”canonical” などを利用して正規 URL を指定する方法」)

2-1.重複コンテンツの正規URLを明確にできる

canonicalタグを設定すると、サイト運営者が意図するURLを検索結果に表示させやすくなります。Googleは重複するページの中から代表的なURLを自動で選択しますが、希望するURLが選ばれるとは限りません。

例えば、パラメータ付きのURLではなく、通常のURLを検索結果に表示させたい場合に役立ちます。検索結果に表示するURLを適切に管理し、ユーザーを目的のページへ誘導しやすくなる点がメリットです。

2-2.被リンクの評価を正規URLへ集約できる

canonicalタグを設定すると、異なるURLに付いた被リンクの評価を正規URLへ集約するよう、検索エンジンに促せます。例えば、外部サイトから通常のURLだけでなく、広告のクリック情報を示す「?gclid=」付きのURLにリンクされる場合があります。

リンク先のURLが分かれていても、canonicalタグで正規URLを指定することで、被リンクの評価を1つのURLにまとめやすくなります。Googleが指定したURLを正規URLとして採用した場合、異なるURLに付いたリンクも正規ページの評価に反映されやすくなる点がメリットです。

2-3.重複URLへの不要なクロールを抑えやすくなる

canonicalタグで正規URLを示すと、検索エンジンが重複ページを判別しやすくなり、不要なクロールの削減が期待できます。Googleは、重複ページを正規ページよりも低い頻度でクロールする仕組みです。特にECサイトでは、商品の並べ替えや絞り込みの条件によって、多数のURLが生成される場合があります。

特にURL数の多い大規模サイトでは、限られたクロールのリソースを重要なページに配分しやすくなる点がメリットです。新規ページや更新ページを効率的にクロールしてもらうためにも、重複URLの適切な管理が求められます。

3.canonicalと301リダイレクト・noindexはどう使い分ける?

canonicalタグと比較される設定には、301リダイレクトやnoindexがあります。いずれも検索エンジンによるURLの扱いに関係しますが、目的や働きは異なります。

ここでは、それぞれの違いと適切な使い分けについて解説します。

3-1.301リダイレクトとの違い

301リダイレクトとcanonicalタグの主な違いは、ユーザーを別のURLへ転送するかどうかです。301リダイレクトは、ページの恒久的な移転を示すHTTPステータスコードで、アクセスしたユーザーを転送先のURLへ自動的に移動させます。

301リダイレクトとcanonicalタグの違いを以下の表にまとめました。

301リダイレクトとcanonicalタグの比較
比較項目301リダイレクトcanonicalタグ
主な役割別のURLへ恒久的に転送する正規URLを検索エンジンに示す
ユーザーの転送ありなし
元のURLでの閲覧通常はできないできる
正規URLへの影響強いシグナル強いシグナルだが採用は保証されない
主な使用場面サイト移転・URL変更重複URLを残したい場合

301リダイレクトは、古いURLを残す必要がないサイト移転やURL変更などに適しています。一方、複数のURLからページを閲覧できる状態を維持したい場合は、canonicalタグの設定が選択肢となります。

3-2.noindexとの違い

noindexとcanonicalタグの主な違いは、検索結果からページを除外するか、正規URLを検索エンジンに示すかという点です。noindexは、検索エンジンにページをインデックスしないよう指示する設定で、正しく認識されれば検索結果に表示されなくなります。

noindexとcanonicalタグの違いを以下の表にまとめました。

noindexとcanonicalタグの比較
比較項目noindexcanonicalタグ
主な役割インデックスから除外する正規URLを検索エンジンに示す
検索結果への表示原則として表示されない正規URLの指定先が優先されるが、採用は保証されない
ページへのアクセスできるできる
被リンク評価の扱い正規URLへの集約を目的としない正規URLへの集約が期待できる
主な使用場面検索結果に表示する必要がないページ重複・類似するページの正規化

noindexは、検索結果に表示する必要がないページに適した設定です。例えば、検索流入を想定していない完了ページや、一時的に検索結果から除外したいページなどが挙げられます。

一方、重複ページの評価を正規URLへ集約したい場合は、canonicalタグが適しています。 noindexとcanonicalタグは目的が異なるため、ページを検索結果から除外したいのか、正規URLを示したいのかによって使い分けることが重要です。

3-3.正規化シグナルの強さから使い分けを判断する

URLの正規化では、ページを残す必要があるか、サイトの規模や管理方法に適しているかを基準に手段を選ぶことが重要です。Googleが挙げる主な正規化の手段には、リダイレクト、canonicalタグ、サイトマップの3つがあります。

正規化の手段ごとのシグナルの強さと管理のしやすさ
手段シグナルの強さ管理のしやすさ
リダイレクト強い転送先の設定・管理が必要
rel=”canonical”強い重複URLごとに指定先を管理する必要がある
サイトマップ弱い正規URLを一覧で管理しやすい

旧ページを残す必要がない場合はリダイレクト、複数のURLからページを閲覧できる状態を維持したい場合はcanonicalタグが適しています。サイトマップは正規URLを検索エンジンに伝える補助的な手段として活用でき、大規模サイトでの管理にも便利です。

複数の手段を併用する場合は、同じURLを正規URLとして一貫して指定しましょう。なお、robots.txtやURL削除ツールは、正規化の手段としては適していません。

(出典:Google 検索セントラル「rel=”canonical” などを利用して正規 URL を指定する方法」)

4.canonicalタグはどのような場面で使われる?

canonicalタグの概要を理解していても、実際にどのような場面で設定すべきか迷う方もいるでしょう。canonicalタグは設定方法を誤ると、意図しないURLが正規URLとして選ばれ、検索結果への表示に影響する可能性があります。

ここでは、canonicalタグが使われる具体的な場面を解説します。

4-1.A/Bテストをするとき

A/Bテストで類似するページを複数のURLで公開する場合は、canonicalタグで元のページを正規URLに指定します。A/Bテストとは、デザインや配置などが異なるページを比較し、ユーザーの反応がよいパターンを調べる手法です。

テスト用ページは、ボタンの色や配置が異なっていても、主要な文章や画像が共通している場合があります。複数のURLで類似したページを公開するときは、元のページを正規URLに指定することで、検索エンジンに優先してほしいURLを伝えられます。

4-2.酷似したページが複数存在するとき

ECサイトなどで色やサイズだけが異なる商品ページを個別のURLで公開する場合は、canonicalタグの設定を検討します。商品説明や仕様がほぼ同じページは、検索エンジンから重複ページとして扱われる可能性があるためです。

例えば、同じ商品の色違いを別々のURLで掲載している場合は、代表となる商品ページを正規URLに指定する方法があります。ただし、色やサイズごとに独自の情報があり、個別に検索結果へ表示させたい場合は、必ずしも正規URLを統一する必要はありません。商品の特徴や検索ニーズに応じて判断しましょう。

4-3.スマホとPCにおけるサイトURLが異なるとき

スマホ版とPC版で同じ内容のページを異なるURLで公開している場合は、canonicalタグで正規URLを指定します。一般的にはPC版を正規URLとし、スマホ版からPC版へcanonicalタグを設定します。

スマホ版のページには、以下のコードをhead要素内に記述します。

<head><link rel="canonical" href="PC版ページURL"></head>

続いて、PC版のページには、対応するスマホ版URLを示すalternateタグを設定します。

<head><link rel="alternate" media="only screen and (max-width: 640px)" href="スマホ版ページURL"></head>

canonicalタグとalternateタグを組み合わせることで、検索エンジンに両ページの対応関係を伝えられます。ただし、スマホ版とPC版で内容が大きく異なる場合は、正規URLの指定を慎重に判断する必要があります。

なお、レスポンシブデザインで同じURLを使用している場合は、デバイス別URLを関連付けるための設定は不要です。Googleも、実装や維持管理がしやすい方法としてレスポンシブウェブデザインを推奨しています。

(出典:Google 検索セントラル「モバイルサイトとモバイルファースト インデックスに関するおすすめの方法」)

4-4.一時的に重複URLを残す必要があるとき

旧URLと新URLの両方を閲覧できる状態にしておく必要がある場合は、canonicalタグで新URLを正規URLに指定する方法があります。ページの恒久的な移転では301リダイレクトが基本ですが、次のような事情がある場合はcanonicalタグが選択肢となります。

  • サーバーの制約などにより、301リダイレクトを設定できない場合
  • システムの仕様によって、旧URLから新URLへの転送が難しい場合
  • 旧URLを一定期間残し、利用者が引き続き閲覧できるようにしたい場合

canonicalタグを使用するときは、旧URLのhead要素内で新URLを正規URLとして指定します。旧URLを残したまま、検索エンジンに新URLを優先してほしいことを伝えられる設定です。

なお、旧URLを残す必要がなくなり、301リダイレクトを設定できる状態になった場合は、リダイレクトへの切り替えを検討しましょう。

(出典:Google 検索セントラル「rel=”canonical” などを利用して正規 URL を指定する方法」)

4-5.AMPが実装されているとき

通常版とAMP版のページを異なるURLで公開している場合は、canonicalタグで両ページの関係を示します。AMPは、モバイル端末でのページ表示を高速化するために開発された技術です。現在はGoogle検索の必須要件ではありませんが、AMPページは引き続きサポートされています。

通常版とAMP版が別々のURLで存在する場合は、AMP版のhead要素内にcanonicalタグを記述し、通常版のURLを指定します。

<head><link rel="canonical" href="通常版ページURL"></head>

続いて、通常版のhead要素内には、AMP版の存在を知らせるamphtmlタグを設定します。

<head><link rel="amphtml" href="AMP版のページURL"></head>

canonicalタグとamphtmlタグを組み合わせることで、検索エンジンに通常版とAMP版の対応関係を伝えられます。設定が適切でない場合は、GoogleがAMP版を正しく認識できない可能性があるため、双方のURLを確認しましょう。

(出典:Google 検索セントラル ブログ「ページ エクスペリエンスを Google 検索に導入する時期について」)

(出典:amp.dev「ページを検出可能にする」)

4-6.情報は同一でURLのみが異なるとき

同じコンテンツがURLの表記違いによって複数存在する場合は、正規URLを1つに統一することが重要です。例えば、wwwの有無や末尾のスラッシュの違いなどによって、同じページに複数のURLからアクセスできる場合があります。

代表的なケースと対処法は、以下の通りです。

URLが異なる原因対処法
「www」の有無どちらか一方のURLに統一する
HTTPとHTTPSの違いHTTPSのURLへ301リダイレクトする
末尾の「/」の有無正規URLを決め、301リダイレクトで統一する
「index.html」の有無ディレクトリのURLなどに統一する

URLの表記違いによる重複は、301リダイレクトで統一する方法が基本です。ただし、サーバーの制約などでリダイレクトを設定できない場合は、canonicalタグで優先するURLを指定する方法もあります。

4-7.URLに計測用のパラメータが付与されるとき

広告やメール、SNSの計測用パラメータが付いたURLでは、パラメータなしのURLをcanonicalタグで正規URLに指定します。「utm_source」などのパラメータは流入元を計測するために付与されるもので、通常はページの内容自体を変えません。

例えば、以下の2つのURLは、計測用パラメータの有無が異なるだけで、同じページを表示するケースがあります。

  • パラメータあり:https://example.com/sample/?utm_source=email
  • パラメータなし:https://example.com/sample/

元のページに自己参照canonicalを設定しておけば、計測用パラメータ付きのURLでアクセスされた場合も、パラメータなしのURLを正規URLとして検索エンジンに示せます。ただし、パラメータによって表示内容が変わる場合は、ページの内容を確認した上で正規URLを判断しましょう。

(出典:Google 検索セントラル「rel=”canonical” などを利用して正規 URL を指定する方法」)

4-8.記事を外部サイトへ転載・配信するとき

自社記事を外部サイトへ転載・配信する際、転載先の記事から元記事のURLをcanonicalタグで指定するケースがあります。canonicalタグは転載元の記事を正規URLとして検索エンジンに伝えるために使用されます。ただし、Googleは記事転載における重複コンテンツ対策としてcanonicalタグの使用を推奨していません。転載先ではレイアウトや周辺のコンテンツが異なる場合があり、指定したURLが正規URLとして採用されるとは限らないためです。

転載先の記事を検索結果に表示させたくない場合は、転載先でnoindexを設定してもらう方法が有効です。noindexは検索エンジンにインデックス登録を行わないよう指示する設定で、転載先の記事が検索結果に表示されることを防ぐ目的で使用します。転載・配信を依頼する際は、noindexの設定について事前に取り決めておくことが重要です。

(出典:Google 検索セントラル「正規化に関する問題の修正」)

5.canonicalタグを使うべきではないケース

canonicalタグは、内容が同一または類似するページの正規URLを示すための設定です。内容が異なるページや、別のURLへ恒久的に移転するページなどに使用すると、意図しないURLが正規URLとして選ばれる可能性があります。

ここでは、canonicalタグを使うべきではない4つのケースと、適切な対処法を解説します。

5-1.分割ページの1ページ目へ評価をまとめたいとき

複数ページに分割されたコンテンツでは、2ページ目以降から1ページ目へcanonicalタグを指定することは避けましょう。Googleは、ページネーションを使用する場合、各ページに固有のURLを設定し、それぞれを正規URLとして扱う方法を推奨しています。

例えば、記事を3ページに分割している場合は、各ページに自己参照canonicalを設定します。すべての内容を掲載した一覧ページが別に存在する場合は、そのページを正規URLとして指定する方法も選択肢です。 また、各ページから1ページ目へのリンクを設置すると、検索エンジンがページ同士の関係を把握しやすくなります。

(出典:Google 検索セントラル「ページネーション、増分ページ読み込み、それらが Google 検索に与える影響」)

5-2.内容が異なるページ同士を統合したいとき

ページの構成が似ていても、掲載内容が異なる場合は、canonicalタグで正規URLを統一しないようにしましょう。異なる内容のページを同じ正規URLに指定すると、検索エンジンが意図しないページを正規URLとして選ぶ可能性があります。

例えば、東京店と大阪店の店舗紹介ページは、構成が同じでも住所や営業時間などの情報が異なります。それぞれに独自の検索ニーズがある場合は、個別のページとして扱うことが適切です。各ページに自己参照canonicalを設定し、店舗ごとの特徴やサービス内容などを掲載して、情報の違いを明確にしましょう。

(出典:Search Console ヘルプ「ページのインデックス登録レポート」)

5-3.サイトリニューアルでURLを恒久的に変更するとき

サイトリニューアルでURLを恒久的に変更する場合は、canonicalタグではなく301リダイレクトを使用します。canonicalタグは検索エンジンに正規URLを示す設定であり、ユーザーを新しいURLへ転送する機能はありません。

canonicalタグだけで対応すると、ブックマークや外部リンクから旧URLにアクセスしたユーザーが、そのまま旧ページを閲覧することになります。一方、301リダイレクトを設定すれば、旧URLへのアクセスを新URLへ自動的に転送できます。リニューアル時は新旧URLの対応関係を整理し、旧URLごとに適切な転送先を設定することが重要です。

(出典:Google 検索セントラル「rel=”canonical” などを利用して正規 URL を指定する方法」)

5-4.404などのエラーページに設定するとき

404などのエラーページでは、canonicalタグを設定せず、適切なHTTPステータスコードを返すことが重要です。存在しないURLに対して404ページを表示する場合、検索エンジンにはページが存在しないことを正しく伝える必要があります。

例えば、共通テンプレートの設定によって404ページにcanonicalタグが出力されると、存在しないURLから別のURLを正規URLとして指定する記述が残る場合があります。ただし、正しい404または410のHTTPステータスコードが返されていれば、GoogleはそのURLをインデックス登録の対象から除外します。エラーページでは不要なcanonicalタグを出力しないようにし、HTTPステータスコードも確認しましょう。

(出典:Zenn「404 ページに canonical を付けると、消えた URL が全部「重複」に見える」)

6.canonicalの設定方法

canonicalの設定方法には、HTMLのhead要素に記述する方法とHTTPヘッダーで指定する方法があり、WordPressではプラグインなども使えます。

ここでは、canonicalを設定する3つの方法を手順に沿って解説します。

6-1.HTMLのhead要素に記述する

HTMLページでは、正規URLを指定したlink要素を、重複ページのhead要素内に記述します。手順は、正規URLを1つ決める、head要素に記述する、ソースで出力を確かめるの3段階で、記述時は次の3点を守ります。

  • head要素内に1つだけ記述する
  • 「https://」から始まる絶対URLで指定する
  • body要素内には記述しない

Googleは、head要素内のrel=”canonical”だけを受け付け、相対URLは推奨していません。記述後はページのソースを開き、canonicalが1つだけ出力されているかを確認しましょう。

(出典:Google 検索セントラル「rel=”canonical” などを利用して正規 URL を指定する方法」)

6-2.HTTPヘッダーで指定する

PDFなどHTMLを持たないファイルは、HTTPレスポンスヘッダーで正規URLを指定します。同じ資料をPDFとWord形式でWeb上に公開し、PDF版を正規URLとする場合は、Word形式のファイルを配信する際のHTTPレスポンスヘッダーに正規URLを指定します。

Link: <https://www.example.com/downloads/white-paper.pdf>; rel="canonical"

Googleはlink要素とHTTPヘッダーのいずれかを選んで使うことを推奨しているため、どちらか一方で指定しましょう。

(出典:Google 検索セントラル「rel=”canonical” などを利用して正規 URL を指定する方法」)

6-3.WordPressでcanonicalを設定する方法

WordPressでcanonicalタグを設定する方法には、SEOプラグインを使用する方法とfunctions.phpを編集する方法があります。WordPress本体にも投稿や固定ページなどへcanonicalタグを自動出力する機能があるため、まずは対象ページのHTMLソースを開き、現在の設定を確認しましょう。

【方法1】SEOプラグインで設定する

Yoast SEOでは、投稿の編集画面で「Advanced(高度な設定)」を開き、「Canonical URL」欄に正規URLを入力します。All in One SEOでも、投稿ごとに正規URLを指定できます。

【方法2】functions.phpで設定する

プラグインを使用せずに変更する場合は、WordPressのget_canonical_urlフィルターを利用する方法があります。以下は、投稿IDが123のページだけ正規URLを変更するコード例です。

add_filter( 'get_canonical_url', 'my_custom_canonical', 10, 2 );function my_custom_canonical( $canonical_url, $post ) { if ( 123 === $post->ID ) { return 'https://example.com/original-page/'; } return $canonical_url;}

コードは子テーマのfunctions.phpなどに記述します。ただし、SEOプラグインがcanonicalタグを管理している場合は、このコードが反映されないことがあるため、プラグイン側の設定を確認してください。

設定後は、HTMLソースとGoogle Search Consoleで正規URLを確認しましょう。HTMLソースではcanonicalタグの指定先と重複の有無を確認します。Google Search ConsoleのURL検査では、「ユーザーが指定した正規URL」と「Googleが選択した正規URL」を比較し、Googleによるクロール後に指定したURLが採用されているかを確認できます。

(出典:WordPress Developer Resources「wp_get_canonical_url()」)

(出典:Yoast「How to change the canonical URL in Yoast SEO for WordPress」)

7.canonicalタグを正しく記述・正規化できているか確認する方法

canonicalタグは記述しただけで機能しているとは限らず、Googleが指定通りに正規URLを選んでいるかの確認が必要です。重複ページの処理方法には、canonicalで正規URLを指定する、301リダイレクトする、記事を1本にまとめるの3つがあり、選んだ方法によって確認すべき点が変わります。

重複ページの処理方法の比較

処理方法使う場面元ページの扱い注意点
canonicalで正規URLを指定する元ページも閲覧できる状態で残したい場合残り、ユーザーも閲覧できる指定通りに正規URLが選ばれるとは限らない
301リダイレクトするURL変更や移転で元ページが不要な場合アクセスすると転送先へ移動する転送先は同じ内容のページにする
記事を1本にまとめる内容が類似した記事が同じ検索キーワードで競合している場合内容を統合先へ移し、301リダイレクトする必要な情報を移してから転送する

ここでは、1ページ単位からサイト全体、サイト移行後へと範囲を広げながら、確認方法を4つ解説します。

7-1.Search ConsoleのURL検査で確認する

canonicalタグが正しく機能しているかどうかは、Google Search Consoleから確認できます。手順は以下の通りです。

1Google Search Consoleのメニューから、「URL検査」を選択する
2ページ上部にある検索窓へ確認したいURLを入力する
3「ページのインデックス登録」の項目を開く
4「ユーザーが指定した正規URL」と「Googleが選択した正規URL」を確認する

「Googleが選択した正規URL」と「ユーザーが指定した正規URL」が一致していれば、意図した正規URLが選択されています。ただし、正規ページがインデックス登録されているかも確認が必要です。

(出典:Search Console ヘルプ「URL 検査ツール」)

7-2.SEOツールでサイト全体を一括確認する

1ページずつでは確認しきれない規模のサイトでは、Screaming Frogなどのクロールツールでcanonicalの設定状況を一括確認します。共通テンプレートでページを生成しているサイトでは、1か所の設定ミスが多数のページに広がるためです。確認すべき項目は次の4つです。

  • canonicalが未設定になっていないか
  • canonicalが複数設定されていないか
  • 意図せず自ドメイン外のURLを指定していないか
  • 存在しないURLを指定していないか

個別URLの確認では見落としやすいミスを洗い出すため、テンプレートやプラグインを変更したタイミングでサイト全体をクロールしましょう。

7-3.Search Consoleの「重複しています」の見方

Search Consoleのページのインデックス登録レポートでは、canonicalに関連する3つのステータスから、Googleが正規URLをどう選んだかを確認できます。

canonicalに関連するインデックス登録ステータスの比較
ステータスどのような状態か対処が必要か
代替ページ(適切な canonical タグあり)AMPやモバイル版など別ページの代替で、正規ページへのリンクが正しく指定されている不要
重複していますが、ユーザーが正規ページとして選択していません重複ページで、Googleが別のページを正規ページに選んだ原則不要。選択が誤っていれば正規URLを明示する
重複しています。Googleにより、ユーザーがマークしたページとは異なるページが正規ページとして選択されました指定した正規URLではなく、Googleが別のURLを正規ページに選んだ意図した正規URLと異なる場合は必要

特に「Google により、ユーザーがマークしたページとは異なるページが正規ページとして選択されました」と表示された場合は、自分が指定したcanonicalとGoogleが選択した正規URLが一致していません。URL検査ツールで「Google が選択した正規 URL」と「ユーザーが指定した正規 URL」を見比べ、意図した正規化になっているかを確認しましょう。

(出典:Search Console ヘルプ「ページのインデックス登録レポート」)

7-4.サイト移行後はクロール・インデックス状況も確認する

サイト移行後は、canonicalの指定だけでなく、移行先のページがクロール・インデックスされているかと計測環境も確認します。

グランネットが支援したウェブ制作会社で、オウンドメディアをサブドメインからサブディレクトリへ移行した際は、公開済み20記事のうち6記事が未クロールでした。HTTPステータスコード、noindexやrobots.txtの設定、サイトマップへの登録を調べたところ、いずれも問題はありませんでした。そこで、インデックス登録のリクエストと、既存の記事から新しい記事への内部リンクの追加を優先して進めています。

移行後の表示回数は一時17,000回まで増え、その後は8,000回前後で推移しています。移行直後の数値だけで成否を判断しないことが大切です。移行先でGA4タグが切り替わらず流入データが分断した事例もあるため、計測タグの設置状況も確認しましょう。

8.canonicalタグの使用時によくあるミス

canonicalタグの使用時によくある設定ミスは、主に以下の5つです。

・ミス1:body要素の中にcanonicalタグを設置する

canonicalタグは、body要素内に設置しても意味がありません。必ず有効なhead要素内に記述しましょう。

・ミス2:絶対URLと相対URLを間違える

canonicalを含むlinkタグでは、絶対URLと相対URLのどちらでもリンク先を指定可能です。ただし、リンク指定にhttp://やhttps://がない場合、検索エンジンからは相対URLとみなされます。

例えば、トップページで「https://example.com/test」のつもりで「example.com/test」と記述すると、「https://example.com/example.com/test」という意図しないURLとして解決されます。正規URLを誤って指定する原因となるため、絶対URLで記述することが重要です。

Googleは相対URLを推奨していないため、記述ミスを防ぐ面からも絶対URLで指定しましょう。

・ミス3:意図しない形でcanonicalタグを設置、または複数設置する

サイトの作成にページテンプレートを利用する場合に、よく見られるミスです。テンプレートの中には、初めからcanonicalタグが設定されていることがあります。リンク先URLの変更を忘れると、テンプレート制作者のサイトへcanonicalが設定されてしまうため、注意が必要です。また、ページ内に複数のcanonicalタグが設置されると、Googleがいずれの指定も無視する可能性があります。

テンプレートを利用する際は、canonicalタグが含まれていないか必ずチェックしましょう。

・ミス4:カテゴリページやランディングページから個別ページを指定する

サイト内の人気記事や特集記事をカテゴリページなどで紹介する際、個別記事と一部のコンテンツが重複する場合があります。ただし、コンテンツの一部が共通しているだけで、必ずしも重複ページとして扱われるわけではありません。

カテゴリページから個別記事へcanonicalタグを指定し、Googleが個別記事を正規URLとして採用すると、カテゴリページが独立したURLとしてインデックス登録されなくなる可能性があります。 カテゴリページと個別記事の両方を検索結果に表示させたい場合は、各ページに自己参照canonicalを設定するか、canonicalタグの指定を省略しましょう。

・ミス5:すべてのページからトップページを指定する

よくある記述ミスの1つが、すべてのページからトップページへcanonicalタグを指定することです。トップページを指定すると、各ページの正規URLとしてトップページを優先するようGoogleに伝えることになります。

Googleはcanonicalタグだけでなく、ページの内容やほかの正規化シグナルも考慮して正規URLを選択するため、指定が必ず採用されるわけではありません。ただし、トップページが正規URLとして採用された場合、対象ページは個別のURLでインデックス登録されなくなる可能性があります。意図しない正規化を防ぐためにも、指定先の確認が重要です。

canonicalタグの指定ミスは、WordPressなどのCMSを利用する場合や、既存ページをコピーして新しいページを作成する場合に起こる可能性があります。ページを公開する際は、文章や画像だけでなく、head要素内のcanonicalタグが適切に設定されているか確認しましょう。

また、canonicalタグの記述ミスだけでなく、設定方針を決めたまま実装が進まないケースにも注意が必要です。

8-1.設定を決めても実装されなければ効果は出ない

canonicalタグを含むSEO内部施策は、改善方針を決めるだけでなく、実際にサイトへ反映することが重要です。SEO施策全般の実装管理に関する事例として、グランネットが支援したIT研修サービス会社では、繁忙期に社内工数を確保できず、内部施策の実装は25件、実装率は約40%にとどまりました。

一方、ドラッグストアのECサイトでは、月20時間の作業枠で月400件の商品登録を進め、医薬品のカテゴリ(かぜ薬・痛み止め・酔い止め)から先に手を付け、既存の商品ページの手直しは検索での表示回数が多いページから順に行いました。canonicalタグの設定でも、必要な作業量を事前に把握し、社内で対応する範囲や外部へ依頼する作業を整理することが大切です。

canonicalタグに関するよくある質問(Q&A)

canonicalタグを設定する際は、設定の必要性や反映までの期間、Googleによる正規URLの選択などについて疑問が生じることがあります。

ここでは、canonicalタグに関するよくある質問とその回答を紹介します。

Q. canonicalタグはすべてのページに設定しなければなりませんか?

すべてのページへの設定は必須ではありませんが、正規ページには自己参照canonicalを入れておくことが推奨されています。Googleは、正規化の方法はいずれも必須ではなく、正規URLが指定されていなくても最適なURLを客観的に判断するとしています。一方で、ベストプラクティスとして正規ページへの自己参照canonicalの記述を挙げているのも事実です。WordPressなどのCMSが自動で出力する自己参照canonicalは、そのまま残しておけば問題ありません。

Q. canonicalタグを設定してから効果が反映されるまでどのくらいかかりますか?

反映までの期間は決まっておらず、Googleが対象ページを再クロールして処理するまで表示は変わりません。重複ページは正規ページより低い頻度でクロールされるため、時間がかかる場合もあるでしょう。コンテンツの問題を修正した後も、Googleは重複クラスタにページを最長2週間保持する場合があります。重要なURLに限り、Search ConsoleのURL検査ツールからインデックス登録をリクエストすると、再評価を依頼できる仕組みです。

Q. canonicalで指定したURLとSearch Consoleの「Googleが選択した正規URL」が違うのはなぜですか?

canonicalはGoogleへ希望を伝えるシグナルであり、Googleは他のシグナルも踏まえて正規URLを判断するためです。正規化では、HTTPとHTTPSのどちらで提供されているか、リダイレクト、サイトマップへの記載なども考慮されます。サイトマップに別のURLを載せている場合など、シグナル同士が食い違うと、指定とは別のURLが選ばれることがあります。指定した正規URLが現在のページと類似していない場合も、Googleはその正規URLを選びません。

Q. JavaScriptで出力しているcanonicalは正しく認識されますか?

JavaScriptで挿入したcanonicalも、Googleはレンダリング時に取得しますが、元のHTMLで指定する方法が推奨されています。JavaScriptで元のHTMLと異なるURLへ書き換えると、正規URLの指定が正しく処理されない可能性があります。HTMLで正規URLを設定できない場合は、HTMLにはcanonicalを入れず、JavaScriptだけで設定します。挿入時は、ページ上のcanonicalが1つだけになっているかの確認も必要です。

まとめ

内容が似ている複数のページがWebサイト内に存在する場合、canonicalタグによって検索エンジンにインデックスさせたいURLを指定することが重要です。基本的には、旧ページが不要であれば301リダイレクトによるページの統合が推奨されます。しかし、類似ページも独立したページとして機能させたい場合や、計測用パラメータ付きのURLが発生する場合などはcanonicalタグが有用です。

設定後は、Search ConsoleのURL検査やクロールツールで、指定した正規URLがGoogleに認識されているかを確認しましょう。WordPressの場合は、テーマやプラグインが出力するcanonicalが重複していないかもあわせて確認することが大切です。

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