インフルエンサーマーケティングとは|成功に導くポイントも解説
自社商品やサービスのプロモーションに「インフルエンサーマーケティングを活用したい」と思いつつも、やり方が分からずに迷っている人もいるでしょう。インフルエンサーマーケティングを成功させるためには、メリット・デメリットを正しく把握し、注意点を守った上で、進めることが大切です。
この記事では、インフルエンサーマーケティングの定義とメリット・デメリット、成功させるためのポイントを解説します。SNSを広告ツールとして活用し、Webマーケティングを成功させたい担当者は、ぜひ参考にしてください。
1. インフルエンサーマーケティングとは?
インフルエンサーマーケティングとは、YouTubeやInstagram、Twitterなどで活躍するインフルエンサーに協力をあおぎ、プロモーションを進める広告手法を意味します。インフルエンサーとは、人気YouTuberや有名インスタグラマーなど、主にSNSユーザーに対する訴求力の高い人です。
インフルエンサーマーケティングは、従来のマーケティング手法と比較し、高い拡散力を持っています。インフルエンサーマーケティングの成功事例は非常に多く、食品メーカーや化粧品会社、アパレル企業など、さまざまな業界のマーケティング活動で採用される手法です。
1-1. インフルエンサーマーケティングの市場規模
デジタル産業の市場調査を行う企業によると、2018年時点におけるインフルエンサーマーケティングの市場規模は219億円と推定されます。また、2023年には605億円、2025年には723億円を突破する見込みであると示されました。
出典:CyberBuzz「【市場動向調査】2020年のソーシャルメディアマーケティング市場は5,519億円、前年比107%の見通し。2025年には2020年比約2倍、1兆1,171億円規模に。
スマホ・タブレット端末の性能向上が著しい現代において、SNSのように動画・画像を扱うメディアの重要性はより一層高まるものと予想されます。時代の変化に合わせてインフルエンサーマーケティングに取り組む企業が増加しつつあることが、市場規模を拡大させた要因です。
2. インフルエンサーマーケティングのメリット・デメリット
インフルエンサーマーケティングに限らずどのような広告手法にも、メリット・デメリットの両方があります。メリット・デメリットを正しく把握した上で、実践するかどうかを判断しましょう。
ここでは、インフルエンサーマーケティングの代表的なメリット・デメリットを紹介します。
2-1. メリット(1)消費者目線で情報発信できる
1点目のメリットは、消費者目線で情報発信できることです。インフルエンサーは商品・サービス利用者の一人として、感想をレビューします。そのため、有料広告のような広告感が出にくく、SNSユーザーの心に響かせることが可能です。
また、インフルエンサーの存在は多くのSNSユーザーにとっては、自分自身の反映です。自分自身と似た人が使用した商品・サービスには、自然と関心を持ち、「試してみたい」という感情を抱きます。
2-2. メリット(2)柔軟なマーケティング施策を展開できる
2点目のメリットは、柔軟なマーケティング施策を展開できるということです。インフルエンサーマーケティングは、販売促進活動の目的・予算などに応じ、さまざまな方法で展開できます。
たとえば、商品・サービスの認知度拡大を目指す場合は、とくに影響力の高いインフルエンサーに協力をあおぎ、爆発的な拡散をねらう方法が効果的です。イベントへの集客を図る場合は、インフルエンサーの現地訪問を受け、ゲストとして登場してもらう方法を検討できます。
2-3. デメリット(1)ステルスマーケティングによる炎上のリスクがある
一方で、インフルエンサーマーケティングには、デメリットもあります。1点目のデメリットは、ステルスマーケティングによる炎上リスクです。
ステルスマーケティングとは、金銭を渡して良い口コミを広げてもらい、商品・サービスの印象を操作しようと図る行為を意味します。ステルスマーケティングによる炎上が起こると、企業の信頼が著しく低下し、ブランドに傷をつけるリスクがあります。
ステルスマーケティングによる炎上を防止するためには、インフルエンサーと企業の関係性を明示することが効果的です。商品提供を行っている場合は、その旨も開示しておきましょう。
2-4. デメリット(2)インフルエンサーの選定が難しい
2点目のデメリットは、インフルエンサーの選定が難しい点です。インフルエンサーマーケティングは、販売促進活動の目的に沿ったインフルエンサーを選定できないと、ねらい通りの効果を期待できません。インフルエンサーマーケティングを成功させるためには、下記のような観点から、相性の良いインフルエンサーを選定しましょう。
- フォロワーの属性(年齢や性別、興味関心分野など)
- フォロワーとの関係性やコミュニケーション力
- インフルエンサーの倫理観や信頼度
金銭でフォロワーを購入しているインフルエンサーに依頼することは、インフルエンサーマーケティングの失敗を招く原因です。倫理観の低いインフルエンサーに依頼すると、炎上に巻き込まれる恐れがあるため、注意しましょう。
3. インフルエンサーマーケティングを成功に導くためのポイント
インフルエンサーマーケティングを成功させるためには、いくつかのポイントが存在します。むやみやたらに、インフルエンサーマーケティングを実施しても、ターゲット層の購買行動には繋がりません。
ここでは、インフルエンサーマーケティングを成功に導くためのポイントを3つ解説します。
3-1. 施策の目的・目標を明確化する
インフルエンサーマーケティングを成功に導く1つ目のポイントは、目的・目標を明確化することです。たとえば、ブランドの認知拡大を目指すキャンペーンの場合と、商品・サービスの販売を目指す宣伝活動の場合では、依頼する作業内容や進め方が異なります。
目的・目標が不明瞭なまま見切り発車することは、無駄なコストを発生させる原因です。「ブランドの認知を拡大するために、インフルエンサーへ投稿を依頼する」など、明確な目的・目標をたてた上で、インフルエンサーマーケティングを実践しましょう。
よりインフルエンサーマーケティングの効果を高めるためには、施策実施後の効果測定指標を定めておくこともまた、大切です。「いいね数」「コメント数」「購買数」などの中から適切な指標を設定し、宣伝効果を検証しましょう。
3-2. 自社製品と親和性の高いインフルエンサーを選定する
2つ目のポイントは、自社製品と親和性の高いインフルエンサーを選定することです。
自社製品とインフルエンサーの親和性は、インフルエンサーマーケティングの成否を左右する重要な要素と言えます。インフルエンサーマーケティングを成功に導くためには、自社製品と親和性の高いフォロワーを多く抱えるインフルエンサーを選定しましょう。
フォロワー数のみを選定基準にインルエンサーを選定することは、適切とは言えません。フォロワーの属性やコミュニケーションの取り方、過去のPR投稿内容などを見て、適切なインフルエンサーを選定してください。
3-3. インフルエンサーに自社製品を好きになってもらう
最後のポイントは、インフルエンサーを自社製品のファンに育て、自分自身の言葉によって、製品の魅力や特徴を語ってもらうということです。自社製品のファンに育てることは情報発信活動のモチベーションを高めるとともに、リアルな声を引き出すことに繋がります。
投稿内容や画像の撮り方を企業側が制限することは、インフルエンサー自身の魅力を損ない、広告宣伝効果を低下させるリスクがあります。企業からの制限事項は最低限に留めて、インフルエンサーにある程度の裁量を与えてください。
まとめ
インフルエンサーマーケティングとは、SNSユーザーに対する影響力の大きい人の協力をあおぎ、ブランドの認知拡大や売上アップを図る手法です。インフルエンサーマーケティングを成功させるためには、施策の目的や目標を明確化した上で、適切にインフルエンサーを選ぶ必要があります。
インフルエンサーマーケティングの実施方法を誤ると、ステルスマーケティングによる炎上や信用低下を引き起こすリスクがあるため、注意しなければなりません。
施策の目的や目標を明確化して、自社製品と親和性の高いインフルエンサーを選び、費用対効果の高いインフルエンサーマーケティングを展開してください。
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