YMYLのSEO対策!Googleアップデートに対応するためには?
YMYLは、医療や金融など、ユーザーの健康・幸福・金銭に関係するジャンルを指します。
過去のGoogleアップデートでは、YMYL分野のサイト順位に大幅な変動がありました。
GoogleではYMYL情報を厳しくチェックしており、Webサイトの検索順位をアップさせるためには、YMYLに特化したSEO対策が必要です。
当記事では、YMYLを扱うWebサイトがGoogleアップデートに対応する方法を解説します。YMYLのSEO対策で重要な「E-A-T」についても詳しく紹介するため、Web担当者やWebマーケティングの担当者はぜひ参考にしてください。
1.YMYLとは?
YMYLとは、幸福・健康・金銭的な安定性に影響する情報が掲載されたページを指します。
Googleの検索品質評価ガイドラインに書かれている「Your Money or Your Life」の略語です。
YMYLはそのほかのページに比べてGoogleのチェックが厳しく、アルゴリズムのアップデートのたびに、順位やキーワードに大きな変動が起こりやすいという特徴があります。
YMYLに該当するジャンルのページで上位表示を得るためには、Googleの検索品質評価ガイドラインに沿った、質の高い情報を掲載することが不可欠です。
1-1.YMYLに該当するジャンル
Googleの検索品質評価ガイドラインによると、YMYLに該当するジャンルは以下です。
商品の売買・金銭取引 | オンラインショッピングやネットバンキングサービスなど、オンライン上で商取引や支払い、送金機能があるページ |
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金融に関する情報 | 投資・退職金運用・税金・住宅ローン・学費・生命保険など、金融に関する情報 |
医療に関する情報 | 医療・メンタルヘルス・栄養・薬など、心と体の健康に関する情報 |
法律に関する情報 | 離婚・相続・養育権・市民権など、法律全般に関する情報 |
公的情報や国民の重要なニュース | 国や地方自治体の政策、災害情報、国内外の重要なニュースなどに関する情報 |
その他 | 自動車の安全性や養子縁組など、国民の金銭や生命に重大な影響を及ぼすあらゆる情報 |
低品質なYMYL情報は、ユーザーの生活に悪影響を及ぼしかねません。
そのため、YMYLに該当する幸福・健康・経済・安全に関する情報は、一般的なページよりも高い信憑性が必要です。
GoogleではYMYL関連情報には厳しい評価基準を設け、重要性の高い記事を優先して表示するなど、低品質な記事の排除に努めています。
信憑性の低い情報や誤った情報を掲載していると、検索ランキングの順位低下や除外などのペナルティを受ける可能性もあります。
自サイトの内容がYMYLに該当する場合、Googleの検索品質評価ガイドラインをもとに、常にYMYL対策を行いましょう。
2.YMYLに関するGoogleアップデートの動き
YMYLは突如開始されたわけではなく、数年前からGoogleは医療や健康に関するアップデートを行っていました。
下記は、2017年から2020年までのYMYLに関するGoogleアップデートの動きをまとめた表です。
更新年月 | 更新内容 |
---|---|
2017年12月 | 医療・健康アップデート |
日本のみで実施されたアップデートで、健康や医療に関する情報の検索結果が改善されました。このアップデートをきっかけに、信頼性が高く有益な医療情報が上位表示されやすくなりました。 |
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2018年8月 | Medic Update |
大規模なアップデートが実施され、YMYL情報を扱うWebサイトを中心に世界的に大きな順位変動が起こりました。 |
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2019年9月 | September 2019 Core Update |
YMYLの定義が「人の将来の幸福、健康、経済的安定性や安全に影響を与える可能性のあるページやトピック」に変わり、解釈の範囲が拡大しました。 また、「集団に関する情報や意見」「買物の購入前調査」に関する情報もYMYLとして追加されました。 YMYLのコンテンツ全体で、オリジナル性や信頼性が必要となるなど、大幅なアップデートとなっています。 |
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2020年1月 | January 2020 Core Update |
YMYLに関するページで、E-A-Tが重視されるようになりました。 |
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2020年5月 | The May 2020 Core Update |
新型コロナウイルス(COVID-19)流行後、初の大幅アップデートであり、YMYLに関するページに大きな順位変動がありました。 |
このように、YMYL情報はGoogleのアップデートによってサイト評価基準が変わるため、急激な順位変動が起こることはめずらしくありません。
年に数回行われるGoogleのアップデートはすべてYMYLに関わるとは限りませんが、今後もYMYL分野におけるアップデートには注意が必要です。
3.YMYLのSEO対策で重要な要素は「E-A-T」
YMYL情報を扱うページでは「E-A-T」が特に重視されます。
E-A-Tとは、Googleがページを評価するための基準のひとつです。
E-A-Tとは | ||
---|---|---|
E | Expertise | 専門性 |
A | Authoritativeness | 権威性 |
T | Trustworthiness | 信頼性 |
Googleでは、YMYLに該当するWebサイトに対して高いE-A-T評価基準を設けています。
E-A-Tでは、コンテンツ作成者や運営者の信頼性はもちろん、外部からの評価も重要な指標です。
YMYLに影響するアップデートのたびに、E-A-Tの基準も厳格化されている可能性があります。そのため、YMYL情報を掲載している場合は「E-A-T」を考慮したSEO対策が求められます。
4.YMYLにおいてE-A-Tを高める3つの方法
YMYLに関するWebサイトで検索上位を取るためには、E-A-Tを高めることが重要です。
Google検索品質評価ガイドラインのE-A-Tの項目にある、専門性・権威性・信頼性の3つを満たす高品質なコンテンツを作成しましょう。
ここでは、YMYLにおいてE-A-Tを高める3つの方法を解説します。
4-1.情報の分野を絞り込む
Webサイトの専門性を高めるためには、サイトのジャンルを特化することが大切です。
検索ユーザーにとって価値ある情報を網羅し、特定分野に関するさまざまなニーズを満たすことで、専門性の高いWebサイトと評価されます。
ユーザーの検索意図は幅広く、年齢・性別・トレンドなどに応じて、あらゆる検索ワードでWebサイトに流入します。ユーザーを満足させ、Googleからの評価を高めるためには、多角的な情報を整理し、一つひとつを深く掘り下げることがポイントです。
メインコンテンツと関連性の高い情報も積極的に扱い、ページ品質を高めましょう。
また、Webサイトに掲載するコンテンツは、独自性を高めることも重要です。
自らの体験談は一次情報として評価され、専門性だけでなく信頼性もアップします。
ただし、Googleの評価では信頼性も重視されるため、不明確な情報の掲載は逆効果です。医療や金融など、個人では難しい分野のコンテンツは専門家に取材しましょう。
4-2.情報の発信者を明確に記載する
YMYLにおいては「誰が情報を発信しているか」が評価基準となります。
どれだけコンテンツが専門的でも、発信者が明確でなければ、権威性は生まれません。
YMYL情報には、著者情報や運営会社名、連絡先を明記し、情報の発信に責任を持つ必要があります。
Webサイト運営者や運営会社の知名度が高ければ、それだけ情報の権威性が高まり、GoogleのE-A-T評価が高まります。
自身の知名度が低い場合は、特定分野の専門家の監修を受ける方法がおすすめです。
また、Webサイトの内容に関して質問できるお問い合わせフォームやチャットなどを設けることもひとつの手段です。ユーザーの悩みを解決するためのサポートがしっかり行われていれば、よりユーザー評価が高まり、Webサイトの権威性や信頼性につながります。
4-3.情報の信憑性を裏付ける根拠を出す
コンテンツ品質と信頼性を高めるために、必ず情報の信憑性を裏付ける根拠を提示しましょう。ユーザーと検索エンジンを納得させる根拠のある裏付けを明示することで、Webサイトの信頼性が高まります。
情報の裏付けとなる根拠の出し方には、下記が挙げられます。
- 公共機関からデータを引用する
- 専門家に添削してもらう
- 科学的根拠のある論文を引用する
「専門家による監修」「〇〇から引用」と言葉で書くだけではなく、該当する情報のリンクを張り、正確性の高い根拠だと証明することも大切です。
ただし、専門性の高い情報を単に引用するだけでは、ユーザーにとってはわかりづらく、内容を正しく理解することはできません。図表を使ったり、わかりやすい言い回しに変えたりするなど、一般のユーザーが読んでも理解できる内容にアレンジしましょう。
まとめ
YMYLジャンルの情報は、ユーザーの健康や幸福など、人生に大きな影響を与えます。
そのため、GoogleはYMYLに対して厳しい評価基準を設けています。
YMYLを扱う上で重要なポイントは、E-A-T(専門性・権威性・信頼性)です。
今後もYMYLに関するGoogleアップデートは随時行われると予想されるため、常にE-A-Tを意識したコンテンツを作りましょう。
YMYLに関するWebサイトを運営している人は、当記事で紹介した内容を参考に、情報の特化・発信者の明記・情報の根拠の提示を実践してみてください。
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