WordPressとは?基本機能・ブログとの違い・SEOに強い理由
WordPressは、多くの会社のホームページ(Webサイト)で採用されている、信頼度の高いCMSです。しかし、Web担当者を任されて日の浅い人の中には、「ワードプレスとは何か」という部分から、ホームページの作成や運用に進めない人もいるでしょう。
当記事では、WordPress初心者に向けて、基本機能や仕組み、他のブログサービスとの違いを解説します。WordPressのメリット・デメリットや、内部SEOとの関係についても紹介するため、ホームページの運営を始める際の事前知識として、ぜひ参考にしてください。
1.WordPress(ワードプレス)とは?
WordPressとは、ホームページやブログの作成・運用に活用されるCMS(コンテンツ管理システム)の一種です。CMSとは、HTMLやCSS、Webデザインの基礎知識を持たない人が、自分自身のホームページやブログを運用できる環境を作るために活用されるツールを意味します。
WordPressは大企業や中小企業のホームページ、ECサイトの作成・運用など、さまざまな用途で活用されているCMSです。WordPressは、「2021年4月末時点において、世界中のホームページのうちの約41%に採用されている」
といわれるほどの人気を誇ります。
1-1.WordPressの基本機能
WordPressを活用すると、下記のような機能を無料で使用することができます。
記事やページの投稿 | 管理画面から新規記事やページを作成し、ボタンをクリックするだけで公開することができる機能 |
---|---|
ユーザー管理 | 管理者や編集者など、管理画面にログインするユーザーごとに権限を変更する機能 |
メディア管理 | アップローダーを使用し、ホームページに画像を挿入したりギャラリーを作成したりする機能 |
プラグインによる拡張 | プラグイン(WordPressの機能を拡張する追加プログラム)を使用し、問い合わせフォームや掲示板などを作成できる機能 |
デザインテーマによるカスタマイズ | デザインテーマ(デザインテンプレート)を使用し、ホームページやブログの外観を簡単に変更できる機能 |
なお、プラグインやテーマは随時更新されるケースが多く、最新版へのアップデートが必要です。アップデートを怠るとセキュリティ上の問題が生じるケースもあるため、注意しましょう。
1-2.WordPressの仕組み
WordPressは、PHPプログラムによってHTMLファイルを生成し、MySQLというデータベースに情報を蓄積する仕組みです。インターネットブラウザから「ページを見せてほしい」と要求を受けたWordPressは、データベースに蓄積された情報から必要なものを探し、画面へと表示します。
HTMLファイルの見た目は、CSSによって制御される仕組みです。「文字を中央に寄せる」「フォントを変更する」などのカスタマイズを加える際にはCSSファイルを書き換えると、ねらい通りのデザインを実現できます。
1-3.WordPressと「ブログサービス」の違い
小規模なホームページを作成する際には、無料ブログサービスを活用する方法も検討されます。WordPressと無料ブログサービスの主な違いは、下記の通りです。
WotdPress | 無料ブログサービス | |
---|---|---|
デザインの自由度 | 高い | 低い |
カスタマイズの自由度 | 高い | 低い |
商用利用の可否 | 可能 | ブログサービスによっては不可能 |
独自ドメインの使用可否 | 可能 | ブログサービスによっては不可能 |
維持コスト | サーバー代、独自ドメイン代などが必要 | 有料プランにアップデートしない限り、無料 |
WordPressは、無料のブログサービスと比較して、柔軟性・汎用性の高いCMSです。商用利用も可能で、ブランドサイトやコーポレートサイトなど、さまざまな用途に対する使用が認められます。
2.WordPressのメリット・デメリット
WordPressでホームページやブログを作成する際には、公式ホームページで指定されたバージョンのPHP・MySQLに対応するサーバーが必要です。サーバー以外には、ドメイン取得業者と契約し、独自ドメインを用意しましょう。
サーバーやドメインの準備には一定の費用が発生するため、業者と契約する前に、WordPressを使用するメリット・デメリットを正しく把握する必要があります。
以下では、WordPressでホームページを作成・運営するメリット・デメリットについて解説します。
2-1.メリット
まず、WordPressのメリットを確認します。会社のホームページやブログにWordPressを採用するメリットは、下記の4点です。
- 会社のコンセプトに応じたデザインのホームページを簡単に作成できる
- インストール方法やホームページ作成方法に関する学習サイト、書籍が多い
- スマホのアプリからでも、記事やページを更新できる
- プラグインを導入し、ホームページの内容を充実させることができる
プラグインによって実現できる内容は、サイトマップの作成やSNSとの連携、問い合わせフォームの作成やショッピングカートの実装など、多岐に亘ります。プラグインを導入することによる拡張性は、WordPressを利用する大きなメリットの一つです。
2-2.デメリット
WordPressにはさまざまなメリットがある反面、いくつかのデメリットがあることもまた事実です。たとえば、下記のようなデメリットがあることを、頭に入れておきましょう。
- HTMLのみで作成したホームページと比較し、表示速度が遅い
- 定期的にWordPressをアップデートする必要がある
- 電話やメールによる個別サポートを受けられない
- セキュリティ対策が必要である
WordPressはオープンソースCMSであるため、ハッカーからの攻撃を受ける可能性が否めません。そのため、WordPressやデザインテーマ、プラグインの脆弱性対策を実施し、セキュリティを強化する必要があります。
3.WordPressが内部SEOに強い理由2つ
WordPressは、頻繁に記事やページを作成・更新する会社、複数人でホームページを運用する会社におすすめのCMSです。WordPressを活用すると、Web制作の専門知識を持たない担当者も、簡単に記事やページを作成・更新することができます。
また、WordPressは、内部SEOに強いCMSです。以下では、WordPressが内部SEOに強い理由を解説します。
3-1.検索エンジンがクロールしやすい
WordPressで作られているホームページは多いため、検索エンジンのクローラーにとって、なじみの深い存在です。そのため、クローラーは情報収集を進めやすく、検索エンジンに対して存在を認知させやすい特徴を持ちます。
また、WordPressの機能を活用すると、簡単に内部リンクの設置が可能です。クローラーは内部リンクをたどってホームページを巡回し、情報収集をスムーズに進められます。さらに、内部リンクを作ることにより、見る人のユーザビリティを高めることも可能です。ユーザビリティが高いホームページは検索エンジンの評価も高まり、SEO対策上のメリットが期待されます。
3-2.SEO対策用のプラグインが数多くある
SEO対策用のプラグインが数多くあることも、WordPressが内部SEOに強い理由です。SEO対策用のプラグインを活用すると、タイトルやキーワードを簡単に設定できます。
SEO対策用のプラグインの種類は豊富で、たとえば下記のような機能を持つプラグインがあります。
- sitemap.xmlの作成
- noindexの設定
- canonical(カノニカル)の設定
- robots.txtの設定
- パンくずリストの設置
なお、プラグインは適切な設定を行って初めて、有効な内部SEOとして機能します。正しい知識をもとに適切な施策を実施し、検索エンジンに高く評価されるホームページを作成しましょう。
まとめ
今回は、WordPressの基礎知識を学びたい人に向けて、基本的な機能や仕組み、ブログサービスとの違いを解説しました。WordPressを使用してホームページを構築することにはさまざまなメリットが期待される反面、セキュリティ対策が必要など、いくつかのデメリットも伴います。
WordPressを使用することは、検索エンジンのクロールしやすいホームページを作成するための有効な手段です。SEO対策用のプラグインも上手に使用し、集客力の高いホームページを作成しましょう。